PowerPoint の研修でよく「自分にはセンスがないから…」という声を聞きます。
センスがないからキレイな資料が作れない、ということなのですが、ニュアンスとしては「自分には(生まれ持った)センスがない」という話です。でも資料作成において生まれ持ったセンスは必要ありません。
資料の中身が大事なことはもちろんですが、見た目の部分はある程度「ルール」に沿って作ればそれなりものが出来上がります。少なくとも見た目がイマイチな資料になることはありません。裏を返せば、見た目がイマイチな資料はルールを守っていないと言えます。
ではルールとは何か。例えば下記のようなポイントが挙げられます。
- 統一感
- シンプルにする
- 使う色を絞る
いずれもごく基本的なルールになります。それぞれ簡単に説明します。
統一感
統一感とは「揃える」ということです。配置やフォントなどを揃えることで統一感のある資料になります。
図形や画像、テキストボックスなど(これらをオブジェクトと言います)は、PowerPoint の機能にあるオブジェクトの配置や整列を使えばきれいに揃えることができます。さらにスライド全体を通して統一感のある資料にするために「スライドマスター」の機能を使えばばっちりです。
シンプルにする
シンプルにするというのは「省く」ということです。グラフや表で不要な線を省いたり、あまり意味のない画像を省いたり、といったことが挙げられます。このあたりは言い方を変えると「無くていいものは無くす」ということになります。
また、記載する情報についても不要なものは省きます。情報の取捨選択は難しいところですが、あくまでも資料の目的に沿って必要なものを絞り込んでいくという考え方です。これは資料全体の構成の話でもありますが、結果的に資料の見た目にも大きく影響してきます。
使う色を絞る
基本は3色程度に抑えるのがベターです。多くの場合、ベースとなるカラーは文字の色が黒かグレー、背景色が白となります。メインとなる色は会社のコーポレートカラーやブランドカラーなど、自ずと決まってくるはずです。そしてメインカラーの補色としてアクセントカラーを使います。
もし複数の要素を色分けして示したい、という場合は、色のトーンを揃えることでまとまりを保つことができます。これは PowerPoint にもあるカラーパレットで、同じ行や同じ列にある色を使っていけばOKです。
いくつかポイントを挙げましたが、前述のとおりこれらはいずれも「ルール」です。配置を揃えるとか、不要な線を省くとか、色を使いすぎないといったところは、ある程度、機械的にできるものです。持って生まれたセンスが必要な部分ではありません。まずはこれらのルールに沿ってスライドを作っていけば大丈夫です。他の人が作ったスライドなども見てみるとよいかと思います。
PowerPoint には統一感のある資料を作るための機能もいろいろあります。デザインのルールとあわせて PowerPoint での資料作成スキルを上げていきましょう。
資料作成の基本からパワーポイントの操作まで学べる PowerPoint 研修